日本工業規格では真空とは「通常の大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間の状態」(JIS Z 8261-1)と定義されていて、さらに真空を4つの圧力範囲に分類しています。上表の圧力は絶対真空(空間中に分子が一つも無い完全な真空状態)を0とした時の値です。圧縮空気とは「動力伝達媒体として使用する、大気を圧縮した空気」(JIS B 0142)と定義されていて、JIS B 0132で圧縮機(コンプレッサ)、ブロワについて下記のように定義されています。ブロワとは圧縮機(コンプレッサ)のうち200kPa(0.2MPa)以下の低圧エアーを作り出す装置をいいます。真空ポンプにはドライポンプ、油回転ポンプ、水封式ポンプ、エジェクタなど様々な種類があります。ベーンと呼ばれるカーボン製のブレード(板状の羽根)が遠心力で飛び出すことによって空気を掻きだす方式のポンプそれぞれ爪状の突起を持つ一対のクロー形ロータを非接触で互いに反対方向に等速度で回転させ、吸引気体を圧縮して排気するポンプ非接触で互いに逆方向に等速度で回転する一対のまゆ形断面のロータを直列に配置して多段化したポンプ同一の渦巻形の壁を持った固定スクロールと旋回スクロールからなるポンプ一対のスクリュー形ロータを非接触で互いに反対方向に等速度で回転させて吸引気体を圧縮して排気する単段式ポンプ真空単位には絶対圧とゲージ圧があります。 絶対圧は絶対真空を圧力0の基準としており、ゲージ圧は大気圧を圧力0の基準としています。相対的な圧力(※)ですので、ご注意ください。なお、当社は大気圧を基準としたゲージ圧を主に使用しています。国際単位系(SI)では圧力の単位はPaを用いることになっており、mmHg、Torrは現在の新計量法では商取引に使用しません。 参考までに単位の比較を下表に示します。 〒382-8502 長野県須坂市大字幸高246© 2020 ORION MACHINERY CO., LTD. 面白かったです! ベーキングの温度は高い方が良いですが、容器に使われている材料(ゴムのシールなど)の耐熱温度に制限されます。また、真空中では熱伝導が良くないので、真空容器の中に置かれた部品などの温度が上がるのには時間がかかります。 投稿: ここで・・・冒頭にでてきた気体の気圧と温度の関係を表す式を思い出してください。PV = nRTこの式にあるT(温度)は、空間に存在する「気体」の温度です。気体の分子がどれだけ激しく温度計にぶつかっているか。これが気体の温度です。だとすると、気体が存在しない真空では、そもそも、気体の温度を測りようがありません。 つまり、真空には "気温がない" というのが正解です。「真空の気温」なんて、考えること自体がナンセンスなんです。でも・・・存在しない気体の温度なんて、測りようがない、とか、絶対零度の定義がオカシイとか、そういうことが理解できたとして・・・ 絶対0度の「存在しない気体」という・・・まるで二重否定のような状態が真空(理論的な絶対真空)であると理解できたとして・・・ 現実問題、真空管の中に温度計を突っ込めば何度をさすのでしょうか? 何かしら温度を示すはずです。じゃぁ、一体、何度を示すのでしょう? なんか、ものすごく低い温度をさすのでしょうか?たとえば・・・なんとな〜く絶対零度(= -273.15度)と室温の間みたいな温度をしめすのでしょうか?(・∀・) ・・・ この場合、電磁波があっても、”真空”です。 通常、温度は分子や原子の速度分布で決まりますが、物質がなくても、電磁波の波長分布(スペクトル)で温度が決められます。 地球で作る真空は、真空容器内で作られます。 ボイルの法則は一定温度の元では、 「一定量の気体の体積は圧力に反比例する」 というもので圧力 P 体積 V とすると \color{red}{PV=k} と表されるものです。シャルルの法則は一定圧力の元では、 「一定量の気体の体積は絶対温度に比例する」 というもので体積 V 絶対温度 T とすると \color{red}{V=kT} と表されます。この2つの法則を組み合わせてみましょう。 真空度と水の沸点. 高温側の壁に衝突した気体分子は、壁から熱をもらってその温度が上がって、それから他の気体分子と衝突して運動エネルギーの一部を与えて温度が下がります。こうして運動エネルギーをもらった気体分子は、加熱されて温度が上がるんです。 真空蒸着とは、真空中で金属や金属酸化物などの成膜材料を加熱して、溶融・蒸発または昇華させて、基材や基板の表面に蒸発、昇華した粒子(原子・分子)を付着・堆積させて薄膜を形成する技術です。 真空に温度を奪う力はありません。 モノや温度計が自分から熱を放散しているだけです。 みかたによっては、逆に、真空には温度計やモノの温度を維持する働き(保温効果)があるようにもみえるでしょう。 コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。 結局、もともとの気体の温度、たとえば1気圧での気体の温度が高かろうと低かろうと、気体の分子が激しく動いている「ホット」な状態でも、あまり動いていない「コールド」な状態でも、真空または真空に近い状態では、人はその気体の「熱さ」や「冷たさ」を感じることはできません。 それよりも・・・真空管の中に入ったあなたが感じるのは、真空管の壁から降り注ぐ放射熱(電磁波)です。 真空管の壁から降り注ぐ放射熱によって、真空管の中のあなたには真空管の中がまるで室温のようにあたたかく感じられるはずです。 実際、真空官の中に温度計をおくと、温度計は真空官の外の室温(=真空官の壁の温度)に一致した温度を示すでしょう。真空官の壁から内部に向かって熱(電磁波)が放射されるため、真空管になかにおかれた温度計は真空官の壁と熱平衡に達するのです。 考えてみてください。真空管に温度計を入れるまでは、気体も何もないその真空の空間に温度はありませんでした。でも、真空管に温度計を差し込んだ瞬間に温度計の温度というものが発生するわけです。 真空管の中の温度計は、真空管の中の空間の温度を測るのではなく、自分の温度を測ってしまうのです。 なんか哲学的な・・・そもそも―――真空官を触ったことがある人は知っていると思いますが、真空官はぜんぜん冷たくありません。 真空官の中が絶対0度ならば、真空官はめちゃくちゃ冷たいはずですよね。真空官がどんどん周囲から温度を奪っている話なんて聞いたことがありません。 すなわち、室温と熱平衡にある真空官の壁からは、真空管の内部に向けても熱(電磁波)が四方八方に放射されており、真空官全体として周囲の空間と熱平衡を達成しているといえます。 だから、真空官は冷たくありません。 ある空間の中に置かれた「物体の温度」を決めるのは、その物体の回りにある気体の温度だけでなく、物体に降り注ぐ放射熱(電磁波)の影響もあるのです。 実際、あなたの部屋の気温は?といわれれば、簡単に温度計で測ればいいような気がしますが・・・実は意外にも哲学的な現象がおこっています。 あなたをつつみこむ空気という気体・・・その気体そのものの温度(気温)は、実は温度計では正確に測れません。 なぜなら、温度計を部屋に置いた瞬間、その温度計は気体から受ける熱エネルギーだけでなく、部屋の壁から放射される熱エネルギーもいっしょに測定してしまうからです。 実は・・・部屋の気体の温度を正確に知ろうと思えば、部屋の中の気圧を測り、計算するしかありません。部屋の中の温度計が示している温度とは、部屋の空気からの伝導熱と、部屋の壁からの放射熱(部屋を満たしている電磁波)のミックスされたものであって、純粋な気温ではないんです。(部屋を完全黒体とみなせば、部屋を満たしている電磁波を測定することによって、部屋の温度を推定することもできるかもしれません。しかし、その温度も部屋の気体の温度(気温)とは言えません) 真冬に部屋の空気の温度(気温)をどれだけ温めても、部屋の壁が冷たければ部屋の中は寒い、と感じられます。部屋の空気は冷たいのに、白熱電球を点灯した瞬間、パッと暖かさを感じることもあるかと思います。気温ではなく、電磁波(放射熱)を感じているのです。電球から放射された電磁波(放射熱)が周囲の空気を暖め、その空気があなたに熱を伝えているのではありません。白熱電球から放射された電磁波(放射熱)が、ダイレクトに(光速で)あなたを温めているのです。あなたと白熱電球の間に空気があろうとなかろうと、同じです。真空中であっても、電灯が点灯した瞬間にパッとした暖かさを感じることができるはずです。 さぁ・・・ここまで理解できれば、真空や気温についての理解もかなりできてきたのではないでしょうか? 最後に、宇宙空間の温度を考えてみましょう。 ある宇宙空間を想像してみてください。その空間には温度計も何もないとします。そこを光(電磁波)が通過しているとします。 そのとき、真空である、その宇宙空間の温度は、光(電磁波)の通過によって上がるのでしょうか?いいえ、あがりません。前述したように、真空に気温があるとすれば、それは絶対0度ですが、そもそも真空には気体がありませんから、気温がありません。 現実には、真空と思われる宇宙空間にも、きわめてうっす~い分圧のガスが存在し、その分子の運動を観察すると、かなり激しく動いていて「ホット」なガスなのですが、あまりにも気圧が低いためにまったく熱くありません。もちろん冷たくもありません。一方、光(電磁波)は、真空である原子も何もない空間(絶対空間)とは干渉しません。エネルギーの出し入れはなく、素通りします。光はエネルギーをもっていますが、不思議なことに光速で飛んでいるかぎり、そのエネルギーを放さないのです。何かにあたって止められると、一気に光のエネルギーが放出されます。真空の中を光(電磁波)が通過しても、光はその空間に何ら温度に関する影響をあたえません。光(電磁波)が空間を通過しても、空間そのものが温度を持つことはないのです。真空には温度がない・・・とは、そういうことです。ある真空の宇宙空間が、強い光(電磁波)で満たされていようといまいと(明るかろうと暗かろうと)、空間そのもののエネルギーはゼロともいえます。また、質量がゼロである光(電磁波)そのものにも温度はありません(エネルギーはあります)。