M93RはBB弾を発射するためのガス放出にハンマーの打撃力を利用したが、実銃同様にハンマーを撃発機構の一部に取り入れるに当たって改造防止策に特段の注意が払われた。すなわちハンマーが直接バルブを叩く構造とはせず、リリースとバルブリフターという二つの部品によって伝達されるだけでなく、力の方向も水平方向から垂直方向へ変換する方式を取り、更にはハンマーの慣性を使う響き打ち機構も取り入れるという徹底した対策が採られている。その他に内部構造は極めて単純化され、金属部品点数も極力抑える事で、事実上改造不可能とも言える域に達していた。 実銃のブローバックは弾丸の発射を前提とする力(作用・反作用)を用いるために、弾の飛ばないモデルガンでは実現ができない。当時、海外の映画で使用されるチャンバー内に設けた細長い棒状の前撃針はデトネーターと名づけられ、エンジンのピストンに相当する。空薬莢型のカートリッジには紙火薬を数粒入れ、こちらはエンジンのシリンダーに相当する事となる。狭い空間で発生する発火時の圧力はモデルガンの遊底を動かすには十分なエネルギーとなり、ブローバックが可能となった。この機構はシュマイザーMP40にまず搭載され、発売された。
ガス漏れのマガジンを倉庫に眠らせていませんか? もしかしたらそのマガジン直せるかもしれません。 前回「ハンドガンのガス漏れ修理のしかた」の続きです。 前回は放出バルブの部分がガス漏れしている場合でしたが今回は 注入バルブ その後、他社もガスブローバック製品を相次いで発売する事になり、中でもウェスタンアームズ社は先発の他社製品の欠点の大半を解決した構造を作り出し、その技術を特許申請した。特許への抵触を避けるため、しばらくは自社技術の範囲内バブル経済の崩壊後の1994年3月30日、1977年から17年間続いた「おもちゃ狩り裁判」は高等裁判所の控訴棄却により原告全面敗訴の判決が下された。原告団の筆頭であったMGCは上告を断念することとなった。裁判開始時の中心にあった金属モデルガンはこの頃はほとんど生産されていなかった。この頃のMGC製品は既製品のリニューアル版やバリエーション展開等に終始しており、かつての勢いを失っていた。新製品が出ない、直営店の順次閉店といった暗い傾向が続く中、1995年3月ついに製造部門の廃業となってしまった。創立から35年目の出来事であった。小林太三副社長は独立し、自身のブランド、製造は新日本模型、タイトー(MGCの親会社である台東商事)、AMIが引き継いだ。また、トイガンメーカーのMGCは企業としての解散を行ったが、工場資産を関連会社へ引き継ぐ事により既製品の製造販売は可能な状態であった。よってタイトー、新日本模型といった新名義でMGC製品を製造販売した他、ブランド名としてMGCを使用した製品もある。廃業後もMGC名義の製品が流通していたのはこの為である。 その後マガジンの軽量化と多弾数化の要望を満たした40連マガジンが発売され、M93Rエクストラの標準装備マガジンにもなった。これはマガジン本体をプラスチックに改め軽量化すると共にBタイプという専用ボンベをマガジンに内蔵する物で、リキッドチャージ式の前身に当たる。だが、このマガジンはフロンの気化冷却による収縮やプラスチックの弾性低下の為のヒビ割れが発生し易くガス漏れが起こる事が多く、また、容量が少なく割高のBタイプボンベマガジンを別途に購入しなければならない等の理由から比較的短命だった40連マガジンの発売と同時期に、専門店の独自カスタムとしてエアチャンバーシステムの15連マガジンに直接液ガスを注入(すなわち「リキッドチャージ(液体ガス充填)式」)できるようにする改造を施した物が市販されるようになった。一回のガスチャージによる発射可能数が飛躍的に増える上に取り回しはノーマルと同じという事で、サバイバルゲーム愛好家をはじめとして広く受け入れられ、多数が市場に出回った。 MGCらしいリアルなダブルカラムマガジンセーフティがかかっていない状態では撃針があるセーフティロック状態では撃針が上がり隠れているBERETTAの刻印がそのまま使用されている元々所持していたショルダーホルスター東大阪市のミリタリーショップ FIRST今回購入したもの 左がシューティンググラス 右がガスガン用ガスミリタリー関連の記事はこちらこのサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。このサイトの管理人
また、モデルガンの特徴である火薬による発火アクションは紙火薬(平玉火薬)を数粒ほぐしてカートリッジに詰めるという手間が掛かる上に危険を伴う手法が主流であった。MGCでは「100%安全なモデルガン」をスローガンに次世代のモデルガン用火薬開発は「ワンタッチでセット」、「1粒でブローバック」、「不発がない」、「発火カスがこびりつかない」、「容易に増量できない」、「安価」などの高い目標が設定され、次世代火薬は対応モデルガンと共に並行開発を行い完成させた。完成したモデルガン製品にはウッズマンを始めとして既製品に順次対応しハンドガンはほぼ全てMGキャップ仕様に改められた。リボルバー、スタンダード・オートマチックはMGキャップを先端に1粒差し込むカートリッジに、ブローバック・オートマチックは新型デトネーターとMGキャップに奥深く1粒差し込むカートリッジに変更された。それぞれ対応モデルは必要に応じてスプリング類のレート変更が行われた。火薬カスについては開発目標どおり紙火薬に比べで遥かにモデルガン本体への攻撃性が低くなり、発火直後であれば水洗いで落とす事が可能となった。このような創立20周年を迎えたMGCは「ニューモデル5」というABS樹脂製モデルガンの新製品キャンペーンを立ち上げた。これはレミントンM31RS(RS2)、S&W M39、モデルガンがどんなにリアルで作動が確実になっていっても、絶対に実現しないのが「的に当てる」という行為である。MGCは弾を飛ばさずに的に当たった感覚を疑似体験できるデバイスを研究開発していたが、ついにRAY-X203として市販された。 MGCは「形はリアルだがスライドの動かないガスガン」からの脱却を図るためにガスガンのブローバックについて開発を始めた。古くから既に他社エアソフトガンにおいて1発限りの排莢ギミックを採用していた製品があったものの連射できる製品は存在しなかったが、パワーソースとして低圧ガスが普及してから、東京マルイ、タナカワークス等が、ガスの圧力を用いてスライドの可動とBB弾の発射を行う製品を開発した。MGCはそれらを参考にしつつ構造をより単純化し、先行する他社製品よりも気軽に扱え、実射性能もそれらを上回る事に成功した。この機構はグロックシリーズ、H&K P7M13に採用され、これもまたヒット作となった。 MGCの固定スライドモデルは、完成度が高く、今でもそのリアルなディティールが楽しめられる銃です。しかし、最初から4,000円以上の入札があったので、もう少し安いガスガンを探してみました。 次に2,600円からの入札となっていたのが、MGC Beretta Model 92Fです。